戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)

海外旅行・イタリア南部(2015年)① 17/06/14

明日へのうたより転載

 「ナポリを見て死ね」という言葉がある。終活の一環としてどうしてもナポリへ行かねバならないという固い信念を持った。そんなことで例によって旅行社たびせん・つなぐに相談して「お仲間で行く陽光輝くイタリア南部11日間」なるツアーを企画。お仲間を募った13人が応じてくれた。

 新聞関係の岩田(毎日)、平沼(東京)、浅見(会友)。東電関係の近藤夫妻、大坂、寺田さん。出版の生駒夫妻、油田さん。松戸市の堀田夫妻。それと添乗員の荒井さん。女房が13時間も飛行機に乗るのは耐えられないというので今回はおれ独りだ。5月15日11:15、アリタリア航空で成田を発つ。

 ローマには現地時間の19:00に予定通り着いてここでナポリ行きに乗り継ぎだ。出発は21:25のはずが一向に搭乗案内がない。登場ゲートも二転三転して混雑する空港内をうろうろ。とうとう日付が変わった0:30にやっと機内へ。1:30にナポリへ着いた。荷物を受け取って外へ出たら午前2時。イタリアって国は大変なところだ。バスでホテルへ。ホテルの名はメルキューリ・ナポリ・セントロ。

 16日は9:30にホテルを出て港まで歩きカプリ島行きの船を待つ。天気はどんより曇っていて風も強い。11:20にはカプリ島に着いたのだが、悪天候のため青の洞窟見学は中止。ケーブルカーで島の一番高い所へ。崖があって波が砕けていてカモメが飛んでいる。ウンベルト広場はおみやげ屋だらけ。

 昼食のワインとパンはうまかったが、散策疲れでもう帰りたくなった。と言っても帰りの船は16:30と決まっている。おれは石のベンチに座ったまま観光客の足を見ていた。夕食は市内のシーフードレストラン。たぴせんが個室をとってくれたので、自己紹介やら何やら思い切りパーティを楽しめた。

 16日のポンペイ遺跡見学がこれまたとことん歩き疲れた。足元が極度に悪い。右足に違和感を感じて靴のつま先を見たら見事に靴底がはがれてぱくぱく。とりあえず輪ゴムで押さえる(ホテルに帰ってから近藤さんがセロテープで応急修理をしてくれた)。世界遺産の古代遺跡はもうたくさんだ。

 夕食はサンタルチア港へ。ヨットがいっぱい。お城がある。いかにも観光客向きのレストランで夕食。ここもシーフードだ。たびせんはおれたちの年齢を考えてシーフード主体に夕食を用意してくれたらしい。夕暮れの港と下町の灯の風景がワインの風味をいや増している。気分よく酔えたディナーだった。