戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)海外旅行・バリ島(2002年)② 16/11/24

明日へのうた]より転載

 カンプンカフェで昼食。棚田を概観できる観光レストラン。メニューを見て「チンプンカンプン」と言って皆の笑いをとる。1時間の昼食の後はネカ美術館へ。地元の有力者ネカ氏が開いた美術館で大きくて質も高い。光森さんの解説でじっくり鑑賞。夕闇の前に白鷺の村へ。無数の白鷺が木に止まっている。白い花が満開になったようだ。きれいだけど地元の人は糞の始末で大変だろうな。

 夕食後はケチャダンス。50人を超す上半身裸の男性が「チャッチャッチャ」との口伴奏で唄を歌う。お姫様と悪魔が入り乱れて争うが、最後は悪魔が退治される。黒光りする裸の群像は凄い迫力だ。ラストで火のついた棒きれを振り回したり踏みつけたりする。一種のカルチャーショックで興奮したね。

 28日は車に分乗して遠くのお寺のお祭りに行って、帰りに道端の露店でドリアンを買った。午後ビラビンタンのミーティングルームでドリアンパーティをやった。食っているうちは甘くておいしいのだがしばらくすると強烈なウンコの臭いがやってくる。みんなキャーキャー言いながらも喜んで食った。

 夕方、うちの女房が雨の道路で滑って足腰を打った。29日はみんな川下りやおみやげ屋に出かけたのだが、おれたちは残って、光森さんに呼んでもらった地元の診療所の日本人看護師さんの手当てを受けた。傷は大したことはなくほっとした。午後、コテージで休んでいると物凄いスコール。やはり南国だ。

 その夜は小豚の丸焼きを囲んでお別れの「日パリ交流パーティ」。みんな歌って踊って賑やかに騒いだ。この模様がテープに撮ってあるが、この3年後に亡くなる小倉さんの「今日の日よさようなら」の替え唄が入っている。感慨無量だ。おれは音痴の声を張り上げて「可愛いあの娘」を歌った。

 バリ最後の30日、みんな正装して近くのお寺のお祭りに行った。お祈りしている寺院の境内に特設された競技場で闘鶏が行われており、鈴なりの人だかりだった。光森さんに聞くと結構な額を賭けているそうだ。人びとの頭越しに覗いたら、白と茶色の鶏が争っており、白が負けてひっくり返ると歓声が上がった。闘鶏の傍では数人が車座になってカード賭博のようなものもやっていた。

 マイクロバスで空港へ行く途中のジンバラン海岸に寄り、魚のバーベキューを食べた後、それぞれの航空便で帰路についた。成田へは12月1日の7:30に着いた。