戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)晩夏の下北半島を巡ってきた 16/08/27

明日へのうた]より転載

 青森県・食彩の旅2016年。参加者54人、うち夫婦が15組。24日午後2時、青森駅前からバス2台に分乗して出発。まず三内丸山遺跡へ。抜けるような青空、照りつける太陽。ここへは16年前にやはりたまたま会で来たことがある。その時はすいすい歩けたのに今回は足は棒になり、息も絶えだえ。

 次は五所川原の立ねぶたの館。3体の立ねぶたの格納庫だ。圧巻。そこから田舎館村の田んぼアートへ向かったのだが既に夕方。アートの半分はビルの影で興味がそがれる。青森市内に戻り、宿舎の青森ワシントンホテルへ。夕食はホテル近くの「三ツ石」という郷土料理屋。マグロの解体ショ―あり。海鮮料理と酒は飲み放題。いい気になって白ワインをガバガバやったらほぼ泥酔状態。部屋に入るなり意識不明。

 2日目は8時出発でいよいよ下北半島一周コース。浅虫温泉を素通りして六ヶ所村の核燃・石油備蓄基地をバスの中から視察する。想像を絶する大規模な装置だ。それまで何もなかった野っぱらに出現した未来都市。地球を何十回も滅ぼすことのできる核燃料がこの地下タンクに備蓄されている。恐怖だ。

 海岸べりを一路北上してマグロ一本釣りの大間町に着く。ちょうどお昼時間。ここで食べたまぐろ会食の豪華なこと。マグロの内臓、ネギま汁、大トロをふんだんに乗せたまぐろ丼。大満足。帰りは下風呂温泉というところで「イカさまレース」なるものを見る。イカを細い棒でつついて走らせる。ゴールするとみんなで活き作りのイカ刺身を食べてしまう。今夜のお宿はむつグランドホテルだ。

 ここのお風呂は赤みがかったぬるっとする温泉。夕食に時間があったので缶ビールを飲む。ホテルの広い宴会場での夕食。恒例の各地方ごとの自己紹介・近況報告。おれは乾杯の音頭をやらせてもらえた。「たまたまいかさまオリンピック青森大会にご参加のみなさん」とやったがあまり受けなかった。

 別部屋を用意した二次会では、たまたま会の今後のことで議論が沸騰した。継続の意義や理念では全員一致するのだが、来年の山口県は決まっているもののその次を担当する地方が出てこない。もしかすると次回の第38回で終わりになるかも知れない。それはそれでしかたのないことなんだろうな。

 26日はバスで1時間ほどかけて、今回のツアーのメインの一つ恐山へ。イメージ通りのまがまがしい風景だ。硫黄の臭いがきつい。足場の悪い石ころ道を30分も歩かされた。あの世へ一歩近づいた感じだ。青森駅に戻る途中、浅虫温泉でホタテ御膳なる昼飯。マグロとは一味違うがこれも美味。舌に極楽の2泊3日の旅だった。