戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)海外旅行・スペイン、ポルトガル(1996年)② 16/07/06

明日へのうた]より転載

 その日は1日中市内観光で、夜は8時ころから市内レストランで夕食。ほろ酔い気分で街を散歩。ガウディが設計したというアパートがライトアップされていた。ホテルの部屋に戻って堀江さん、荒川さん、鈴木ゴリちゃんらと遅くまで飲む。スペインにいるというだけでみんな興奮していた。

 2月15日も市内観光。リアルタイムのテープが面白い。
「2月15日午前10時半、これからバルセロナ市内をバスで観光して夜9時半出発の寝台列車に乗ります。この辺は仙台と同じ緯度だそうですが、地中海気候のために冬暖かく夏涼しいという大変結構な気候だそうです。今朝の温度が5度、これはまれにみる寒さなんだそうです。今太陽が出て日差しが強く感じられてきました。

 碁盤の目のように整備されたとってもきれいな街です。左側、これは大学ですね、構内に若者がいっぱいたむろしています。黄色い建物でちょっとアジア風でとても味のある建物。若者の風体は日本と同じようです。やばりリュックサック型のバッグが流行っているうです。椰子の木が並ぶ通りに丸い建物があってそこに日本の大使館があるそうです。バルセロナには日本の企業が約100社あるそうです。

 この辺は広々としていてあのホテルの近辺とはまったく趣が異なります。バルセロナの労働者の賃金は日本の約半分、スペインのなかで一番経済力のあるバルセロナで労働者の平均賃金は18万5000円だということです。18世紀に産業革命が起こり街が豊かになったために人々はこぞって家に金をかけたそうです。この時期、ガウディの建物があちらこちらで採用されました。

 ガウディは1852年に生まれ、17歳でバルセロナにやってきて建築学校に入りました。貧乏学生でアルバイトをしていました。ガウディの建物はバルセロナにいっぱい残っています。昨夜、ライトアップされたガウディのアパートを見ましたが、きらびやかな華麗なちょっと線が細い感じを受けました。

 ガウディが設計した教会へ向かいます。地下礼拝堂だけつくって途中で建設を止めてしまったということです。1本も同じ形の柱がない。屋根の重さに耐えられるように設計されています。これから中に入ります。洞窟の中のような雰囲気です。ステンドグラスがありますがとてもシンプルな模様で人物などは描かれておりません。確かに同じ柱はありません。採光に工夫がほどこされています。紐を引っ張りますとステンドグラスの部分がバカっと開いて光が入りました。大変光にこだわった設計なんだそうです。