戸塚章介 (元東京都労働委員会労働者委員)ギリシャの財政悪化 日本も危ない10/02/24
ギリシャの財政悪化は相当なものらしい。国の財政赤字はGDPの12%、累積した公的債務残高は同じくGDPの135%(その3分の2は外国の所有)にのぼると言われている。ギリシャ国債の格付は「投資不適格」の一歩手前、誰も買い手がいなくなってしまった。このまま行くと債務不履行も心配されている。
ギリシャはもちろんEU加盟国。債務不履行などという事態になれば、EU全体におおきな影響が出るから放っておけない。ドイツ財務省の資料によると、もしEU諸国がギリシャに財務支援するとしたら規模は200億ユーロから250億ユーロになるだろうという。日本円でざっと3兆円だ。
なぜこんなに巨額の公的債務を抱えることになってしまったのか。ギリシャでは去年の10月の選挙で左よりの政権が誕生したが、それまでずっとウルトラ右翼の政権だった。その国家運営が極端に杜撰だった。ギリシャ国民はおおらかというかのんびりしていて、あまり国の批判もしなかったらしい。
おれは、2008年9月にギリシャを旅行した。もっともギリシャ滞在の大半はエーゲ海クルーだったが、それでもアテネ市内に3泊した。印象に残っているのはトイレの紙の処理方法のこと。ホテルは別だが街中のトイレは尻を拭いた紙を水で流してはいけない。備え付けの蓋付きの筒のような入れ物に捨てるのだ。環境に配慮しているとの説明だが、おれには下水道の構造上の問題ではないかと思えた。
ガイドはしきりに「のんびりした国民性」を強調していたが、道を走る車は結構スピード運転だ。確かに観光地の土産物屋さん、ゆったり構えていてあまり「売らんかな」の姿勢が見られない。いずれにしても、今深刻になっているギリシャの財政悪化は国民のせいではない。
借金国家という点では日本も世界に冠たるもの。国債の大量発行で財政悪化に拍車がかかっている。これに対して国民がどうブレーキをかけていくのか。中でも労働組合の真価が問われている。