戸塚章介 (元東京都労働委員会労働者委員)連合の労使協調路線は変わるのか10/01/18

[明日へのうた]より転載

 去年の12月6日の本ブログで、日本共産党第25回大会決議案について読んだ感想を書いた。「労働運動の現状をどう捉えているのか、興味をもって注目したが直接触れている箇所はなかった」と若干の不満を述べておいた。同じ不満を持った人がいて意見を上げたらしく、昨日閉会した大会で決議案の「国内的共同を」の項目の中に「労働運動」部分が補強された。

 「労働運動では、一致する要求を掲げ、ナショナルセンターの違いをこえた共同が、さまざまな分野ですすんでおり、それを発展させることが重要になっている」で始まる16行だ。この書き出しに続いて、「共同の流れ」をさらに発展させるうえでも、「連合指導部が、特定政党支持路線と労使協調路線という二つの重大な弱点を克服できるかどうかが問われている」と連合指導部に対して路線変更を求めている。

 連合が「特定政党支持と労使協調路線」を改めてくれればこんな喜ばしい話はない。しかし、それを求めることは、「連合」という労働組合の存立理念を捨てろということに等しいのではないか。1970年代後半から、「労働戦線統一」論議が画策され、民間大企業労組の幹部たちが集まって「統一推進会」をつくった。彼らが示した統一の理念が「反共と労使協調」路線であり、これを踏み絵にして総評加盟の労組をゆさぶり、右翼的労戦統一を完成させた。統一推進会は全民労協になり今の連合になったのだ。

 「確かに成り立ちはそうかも知れないが、連合も労働組合なのだから変わらないとはいえないのではないか」という議論がある。議論としては面白いかも知れないが、それで大企業労働運動を縛らないでほしい。連合労組の中で「特定政党支持と労使協調」路線を変えさせるたたかいだけが唯一の方法であって、職場労働者の要求を掲げる資本から独立した労働組合をつくるのは「分裂主義」だなどと誤った方針は押し付けないでほしいのだ。

 おれは、「特定政党支持と労使協調」が労働運動の路線として現に存在し、大企業では圧倒的だということは否定しがたいのだから、それに対置する労働運動を自ら確立する、複数労働組合主義が必要だ、と以前から主張してきた。今回の共産党の決議案を見てさらに強く思った。