戸塚章介 (元東京都労働委員会労働者委員)イギリスの「年金制度改悪反対スト」に思う 11/12/04
イギリスで11月30日、200万人が参加する大きなストライキがたたかわれた。ストのスローガンは「年金改悪ノー」。政府の年金制度改悪に反対する労働者の決起だ。どこの国も政府のやることは同じで、イギリスでも年金支給開始年齢を70歳に、保険料もぐんと増やそうとしている。
ロンドンでは2万5000人がデモに参加。2日付『赤旗』によれば、デモに参加した37歳の交通労働者は「福祉国家は私たちの誇り。これを壊してはならないという強いメッセージを今日、発した」と語った。29歳の中学教師も「僕は保険料を200ポンド(2万4000円)払っている。これが増えてこれから40年払い続ける。その後何年、年金を受け取るのか」と怒る。
この記事で見る限り、イギリスにおける今回の年金ストには若い年代層が積極的に参加している。それと公務員労組だ。「イングランドとウェールズでは、地方公務員210万人のうち67万人がストに参加。空港の入国管理要員は通常の3分の2となりました」(『赤旗』)。
そして日本。厚労相の諮問機関「社会保障審議会」年金部会は、1日、政府・与党の「社会保障と税の一体改革」に沿った、年金制度の見直し・年金の大幅削減案を取りまとめた。内容は①年金額を3~5年で2.5%減額、②「年金一元化」による共済年金支給引き下げ、などが柱。
年金支給開始年齢はこの10数年順次引き上げられ60歳だった全額受給は65歳になり、さらなる引き上げもありうると言われている。年金額も年々減額される。一方、介護保険や地方税など控除額は増えるばかり。
おれは厚生年金だが、いずれの年金制度も国と加入者の契約によって成り立っているはずだ。何歳になったらこれだけ支給しますよ、というから少ない賃金の中から多額の保険料を払ってきたのだ。もし民間の保険会社が保険料を取るだけ取って、いざ支給する段階で契約を無視して勝手に切り下げたりしたら大問題になるだろう。国がやるから許されるというのか。