戸塚章介 (元東京都労働委員会労働者委員)ウォール街から全米に広がった若者の抗議行動 11/10/06

[明日へのうた]より転載

 先月6日から1週間ほど、イギリスのロンドン、バーミンガム、マンチェスター、リバプールなどで若者の「暴動」があったが、今度はアメリカだ。9月17日からニューヨークのウォール街で「OCCUPY TOGETHER(一緒に占拠しよう)」という若者の抗議行動が始まり、ピッツバーグ、シカゴ、サンフランシスコ、ロサンゼルスなどに広がっている。今週はワシントンでも行動の予定がある。

 5日付『赤旗』は「ウォール街発全米へ」「格差問う青年ら行動」と報じているが、「ぼくの父は失業中。大学の学費が払えない」などと訴え、ウォール街周辺の公園などに若者が泊まりこんでいるようだ。あのマイケル・ムーア監督もこの運動を支持し激励しているという。

 「同運動には、特定の政治要求の実現といった個別目標はなく、現在の米経済・社会のあり方への抗議の表明という面が強く出ています。運動の参加者たちはインターネットや簡易ブログのツィッターなどを通じて情報を交換し、各地で運動の組織化に向けて助言し合っています」(『赤旗』)

 主要労組は今のところ特別の支持は表明していないが、一部労組は「食料の差し入れ」などの援助を始めたという。イギリスと違って労働組合との連帯行動になる可能性もある。

 今朝の『毎日』によれば、北朝鮮がこの「ウォール街デモ」に関心を持ち、朝鮮中央通信は「参加者は資本家が勤労者の生活には目もくれず、自らの利益だけを追求していると糾弾した」という論調で報じているそうだ。世界の超大国アメリカも形無しだね。

 ところで日本、若者の現状はアメリカやイギリス以上に深刻なのではないか。不満が鬱積しているはずだ。一度火がつけば「霞ヶ関を占拠しよう」のような運動に燃え広がっても不思議ではない。運動のカギを握るのはやはり労働組合だと思う。単なる不満の捌け口としての「暴動」なんかでなく労働者階級の自覚的なたたかいにしなければならない。それを組織できるのは労働組合だ。争議支援総行動なんかも参考になるのではないかな。

 不満を「愚痴」で終わらせるのでなく、「要求」に結実させるための運動が今こそ求められている。