戸塚章介 (元東京都労働委員会労働者委員)「さよなら原発」6万人集会に参加して11/09/20

[明日へのうた]より転載

 昨日、明治公園で開かれた「さよなら原発」集会に参加して新宿まで歩いた。6万人の参加者で会場は溢れかえっており、千駄ヶ谷駅周辺は身動きとれなかったそうだ。会場へ行くのを諦めて「引き返す」と電話してきた人も何人か。明治公園の集会としては、40年前の「小選挙区制反対集会」以来の規模だと思う。

 集会は大江健三郎ら9人の呼びかけだが仕掛けたのは原水禁国民会議。つまり昔で言えば「総評・社会党系」ということになる。社民党と新社会党の宣伝カーが会場入り口に陣取っていた。全労連や共産党は「脱原発の一点での統一行動」という独自の判断で合流。それが空前の大集会へとつながった。

 「JR東労組」の青いのぼりが目立つ。革マルはばかでかい横断幕をぶっ立てている。中核派のビラもおおっぴらに撒かれている。このところ反原発のデモに警察は厳しい警戒態勢をしいていて、東電本社前では逮捕者も出しているが、今日はおとなしい。あまりの規模の大きさに挑発行為が封じ込められたのだろう。しかしおれはJR総連も革マルも信用しない。国鉄の分割民営に同調したように、いつまた「コペルニクス的変身」をするか分からないからだ。

 おれたちが隊列を組んだMIC(マスコミ情報産業労組会議)のデモ隊は300人。うち新聞労連は50人ほどで、その半分がOB会だ。かつての60年安保闘争、沖縄返還運動に比べると10分の1程度。そもそも労働組合の旗自体が少ない。市民中心の集まりだというが、組合の影が薄いのはやはり寂しい。

 今朝の『毎日』を見たら、ぎっしり詰まった明治公園の航空写真が1面に出ていた。この種の集会が新聞で大きく取り扱われるのは久しぶりのこと。やはり「数は力」だなと思う。問題はこれからなんだよね。原発に替わる「持続可能なエネルギー」が叫ばれているが、その実現のためには「持続可能な統一行動」が構築されなければならない。

 3.5キロの道をよれよれながらなんとか歩きとおし、新宿駅西口の「思い出横丁」でご苦労さん会をやった。生ビールが喉にしみたね。半世紀前、「安保反対」の国会デモの帰りに新橋や有楽町で飲んだビールの味を思い出した。禿げたり出腹になったりして身体的退化は隠せないが気持ちだけは若さを保つようにしなければ・・・。