戸塚章介 (元東京都労働委員会労働者委員)24年の「JR争議」に終止符をうった国労大会11/07/31

[明日へのうた]より転載

 7月28日、29日の2日間、国労第80回定期全国大会が開かれた。今大会で、24年間の「JR採用差別事件」の終結が確認された。昨年4月の「政治合意」で問題先送りになっていた「JRへの雇用」は、結局JR各社の頑なな拒否に遭って断念せざるを得なかった。「断腸の思い」の「苦渋の選択」である。

 今大会のもう一つの注目点は「連合加盟」問題である。第1日目の冒頭挨拶で高橋委員長は、「連合への加盟を真剣に議論し、今後どのようにしていくか、決断と実践に移すときがきていると考える」と発言した(7月29日付『赤旗』)。

 これに対し「国鉄闘争の支援を幅広く受けたことを思えば連合加盟とはならない」「(連合加盟は)団結にとってプラスになるのか」など批判や疑問の発言があった。答弁に立った濱中書記長は「方針案にある『連合などとの連携や関係強化など、これからの共闘についての議論を深め』という記述以上でも以下でもない」と述べたという(『赤旗』)。いずれにしても来期以降の執行部に問題は引き継がれた形だ。

 国労は25年前の修善寺大会で連合(当時は全民労協)の労使協調路線を拒否して国や資本とたたかう道を選んだ。おれは当時都労委労働者委員で、新聞労連法対部長、同東京地連書記長だった。労働戦線の右翼的再編の流れに敢然と立ち向かった国鉄労働者の決断を熱い気持ちで受け止めたことを思い出す。

 『週間金曜日』7月29日号。「国鉄闘争 事実上終結」「24年の歳月とこれから」という見出しの特集記事。オホーツク沿岸の「北見闘争団」を訪ねた同誌取材班に対して、20代で解雇された団員の1人は「一生このまま争議を続ける気はないけれども、かといってこの24年間、自分を支え続けてきた理念を捨てるつもりはありません」と語ったという。「支え続けてきた理念」とはなんだったんだろう。いま、闘争団はもちろん、支援者も組合執行部も、原点に戻って考えるべきではなかろうか。

 「JRの責任は問わない」という前提で進められた「政治合意」に同意した以上、「JR受け入れゼロ」の結果は見えていた。それを表に出さないようにして「解決」への決断をせざるを得なかった闘争団や支援団体、国労執行部を責めるのは酷というものだろう。しかしだからといって「たたかいの理念」まで捨てるとしたら「それは話しが別だろうが」と異議を申し立てたくなる。