戸塚章介 (元東京都労働委員会労働者委員)女子サッカー「撫子ユニオン」を提唱する 11/07/22

[明日へのうた]より転載

 台風一過、ぐんと気温が下がった。まさかこのまま秋になることはなかろうが、生き返ったような気分だ。あの執拗な水虫も、皮膚科へ行って軟膏と飲み薬をもらいまじめに治療したところだいぶよくなった。少なくとも痒くて夜眠れないなんてことはなくなった。

 サッカー女子ワールドカップで日本のチームが、それまで1勝もできなかったアメリカを破って優勝した。テレビも新聞も大フィーバーである。昼のワイドニュースショーを見ていたら、ある女子サッカー選手がキャベツを刻んだサラダだけで食事をしていた。彼女は昼間介護関係の仕事をして夕方の2時間だけ練習にあてているそうだ。収入は16~17万円で狭いワンルームマンションに住んでいる。

 24日付『赤旗日曜版』の1面トップ「夢かなえた 選手主導でつかんだ頂点 女子W杯」。勝利の瞬間、手を広げて駆け寄る選手たちの笑顔の写真が感動を呼ぶ。記事は8面につづく。「米国代表 男子とほぼ同報酬」「日本はトップでも年俸300万」との見出し。

 これだけの活躍をした選手たちだが、日頃は厳しい環境の中で生活しサッカーに打ち込んでいる。今大会でMVPになった澤穂希選手は「毎月3万円で食事をやりくりしている」「自転車で練習に通う」「みんな仕事をして、夜、練習してというのが大半」と大会前のインタビューで語っているという。

 アメリカは違う。元日本代表の東明有実さんは「3年前に復活したプロリーグで、サッカーに専念でき」「代表で活動した報酬も、最初は男子の10分1でしたが、選手が、男子と同等の権利、待遇を求めて立ち上がり、ほぼ同じ報酬を得られるようになりました」と述べている。

 それでも日本はアメリカに勝った。それは恵まれたアメリカ選手を、日本のハングリー精神が打ち破ったとも言えるだろう。だからといって日本の女子サッカー選手の待遇が今のままでいいわけがない。待遇改善のためのお金を誰が出すのか、プロリーグの採算がとれるのかなど、難しい問題もあるだろうが、まず選手たちが自らの権利を主張して声を上げることが第一歩だ。そのために女子サッカー選手が団結して労働組合をつくったらどうだろう。「撫子ユニオン」なんて素敵だと思うよ。