戸塚章介 (元東京都労働委員会労働者委員)連続しているJR事故・不祥事に思う
10/07/23

[明日へのうた]より転載

 このところ、JRの事故や不祥事が続いている。22日未明、山陽新幹線須磨トンネル内で保守車両同士が衝突。復旧に8時間半。上下線97本が運休し、6万2500人の足に影響が出た。追突した車両の運転士は「ブレーキを踏んだが、既に50メートルほどの距離しかなく間に合わなかった」と説明している。時間的に無理な作業工程ではなかったかと、県警が作業工程表や走行データを提出させて調べている。

  21日午後11時15分頃、JR鹿児島線木場茶屋駅を各駅停車の普通列車が通り過ぎてしまった。原因は運転士(25)の居眠り。「一時的な睡魔に襲われブレーキが遅れた」と運転士。JR九州鹿児島支社は「大変迷惑をかけ申し訳ない。全乗務員に対する指導を徹底したい」と言うが、どういう「指導」なのか心配だ。

  居眠りのほかにもJR社員の不祥事が報道されている。JR東日本は21日、スイカなどで不正乗車をしていた社員31人、グループ企業社員11人を処分。うち社員10人とグループ社員10人は解雇だ。不正乗車はけしからんけど、即解雇というのはいかがなものか、とおれは思う。

  さらに悪質だとメディアに叩かれているのが、JR西日本で起きた「予備電源装置のヒューズ抜き取り事件」。ここ数ヶ月連続して起こっていたヒューズ抜き取りの犯人として49歳の車掌が21日大阪府警に逮捕された。ヒューズがないと防護無線に通電せず、福知山線脱線のような大事故の際近くを走っている列車が事故に巻き込まれる危険がある。犯人の車掌は「車掌の仕事がしんどかった。会社に不満があった。今年2、3月ごろからヒューズを抜き始めた」「ヒューズを抜くと気持ちがすかっとした」などと話しているという。

  仕事がきつかったりして、企業体に不満を持つ授業員は国鉄時代にもいたはずだ。しかしそれらの不満は労働組合が取り上げて解決するシステムになっていた。そのシステムがいまや壊れてしまっているのではないかと心配だ。