水久保文明(JCJ会員 千代田区労協事務局長 元毎日新聞労組書記)衆議院補選・北海道5区健闘せり 16/04/25

「ヘボやんの独り言」より転載 http://96k.blog98.fc2.com/

 町村信孝自民党議員(前衆議院議長)の死去に伴う、北海道5区衆議院議員補選は、残念ながら市民連合・野党共闘側は敗北した。札幌に住む友人からのメールも参考にしながら、この問題を考えてみたい。まず、投票結果から。以下の表はネットから拾ったもので、鮮明さに欠けているが数字のチェックをしてみた結果、間違いはない。

【投票結果】

 自公両党候補は和田義明氏。鈴木宗男率いる「新党大地」も応援した。対する市民連合側の池田真紀氏は、民進・共産・社民など野党の推薦を受けた。表の得票差で赤字表記になっているのが、池田氏が負けた自治体。8自治体の数だけで見れば、五分五分。
  千歳市と恵庭市で及ばなかったのが響いているのは一目瞭然。この両市には自衛隊基地があり、自衛隊員とその家族の影響は小さくない。そこに野党陣営が食い込めなかったのが、敗因の一つではなかろうか。

 過去2回の自民党と野党の票数を見てみよう。▼14年総選挙/自民党13万1千票、野党総得票12万6千票▼12年総選挙/自民党12万8千票、野党総得票13万5千票――となっている。今回の補選同様、互角のたたかいをしている。

 ではなぜ負けたのか。その背景に自衛隊基地があることは異論のないところだと思うが、それ以外の要素について、札幌の友人は①選挙期間中、自民党議員延べ100人が応援に入り危機感と引き締めを強めた②高橋北海道知事、新党大地・鈴木宗男親子によるすさまじい反共宣伝による分断攻撃③かつてない全戸ビラ入れの徹底――などをあげている。

 同時に友人は「新篠津村の池田票の660票は、TPPに不安、反対を表面出来る環境にないものの、大きな変化である」と結んでいる。これは注目すべき指摘だと思う。3分の1近くが自民党に反旗を翻している現実は重い。

 とりあえずは負けたが、市民連合・野党共闘は大健闘した、と言える。北海道5区における次回の総選挙への地盤固めができたのではなかろうか。奮闘した池田真紀候補に改めて敬意を表したい。そして、きたる参議院選挙でも「野党は共闘」が広がっており、戦争させない政府づくりの礎となることを願いたい。

★脈絡のないきょうの一行
東京五輪の新エンブレムが決まったらしい。今度は大丈夫かな……。


 

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