水久保文明(JCJ会員 千代田区労協事務局長 元毎日新聞労組書記)防げ、二重災害 16/04/22

「ヘボやんの独り言」より転載 http://96k.blog98.fc2.com/

 岩登りにとって前進する際に、岩の割れ目・クラックは大事な手がかりとなるが、こちらはそうはいかない。住民のいのちにかかわる重要問題だ。イギリスだっただろうか、諺(ことわざ)に「不幸は友だちを連れてくる」というのがある。

 この〝友だち〟はお断り願いたいし、事前の対策で被害は阻止できるはずだ。熊本市につながる河川の堤防にひび割れが見つかったという。これは軽視できない。堤防の一穴どころではない。ひび割れだから〝堤防の亀裂〟ということになろうか。とりあえず、以下。

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熊本地震で堤防にひび割れ多数 大雨で決壊のおそれも
朝日新聞デジタル 4月21日(木)15時44分配信

 一連の熊本地震によって、熊本市や周辺を流れる主要な川の堤防で、クラック(亀裂)と地盤沈下が計100カ所以上できたことが国の調査で分かった。大雨が降れば決壊のおそれもあるとして、専門家は早急な対策を求めている。

 熊本市は中心部を蛇行する白川や、市南部を流れ、多くの支流を持つ緑川の流域。いずれも1級河川で、国土交通省によると、両水系の氾濫(はんらん)では最大50万人が住む地域が被災するとされる。

 同省熊本河川国道事務所が14日の前震と16日の本震の後で、白川の約17キロと緑川水系の約55キロを調べたところ、堤防が地盤沈下して波打ったり、堤防上の道路に最長で約300メートルのクラックができたりしていた。堤防を横切る形のひびも見つかった。地震による液状化などが原因とみられるという。

 堤防が地盤沈下すると、従来の想定水位より低くても洪水が起こる可能性があるため、本来の基準より警戒を強めている。

 同事務所は前震の翌15日から、クラックにモルタルや土砂を入れる工事を行い、21日中の完了を目指す。今後、堤防を造り直すなどの復旧工事をする。「地震で明らかに堤防が弱くなっている。応急処置はほぼ終わったが何が起こるかわからない。緊迫感をもって対応している」と話す。

 緑川水系を調べた東京電機大の安田進教授(地震・地盤工学)は「相当な被害が広範囲にある。梅雨や台風が来る6月までに復旧させなければ、昨年の鬼怒川のような被害につながる可能性がある」と指摘する。

 21日の降雨を前に、地震の影響で白川の堤防の一部が壊れる恐れがあるとして、熊本市は20日、一部地域の住民に避難勧告を出した。(竹野内崇宏、中川壮)
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 昨年10月12日から3回にわたって、小ブログでも紹介したが鬼怒川決壊による茨城県常総市の被害はひどかった。一瞬にして平穏な生活が破壊された。もし、この報道で指摘するような事態になれば、その被害ははかり知れない。常総市は6万5千人弱、今回のそれは50万人。想像に難くない。

 すでに警戒報は出ているようだが、梅雨時を前にしつかり補修してほしいものである。もし放置されて、想像が現実のものとなればそれは「人災」である。それを引き起こさないためにも、きちんとして対策を行うべきである。

★脈絡のないきょうの一行
あほ、と違うかおおさか維新の会。同党の足立康史衆院議員が民進党議員を「あほ」などと中傷した問題で、謝罪など必要ない、と強弁。すごいなー、そのアホさ加減。

 

 

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