水久保文明(JCJ会員 元毎日新聞労組書記 千代田区労協事務局次長)出馬自体が不肖だ 10/08/27

 

「ヘボやんの独り言」より転載 http://96k.blog98.fc2.com/

 「不肖の身であるが出馬の決意をした」――なんじゃこれは、と言いたくなります。不肖=②愚かなこと。取るに足らないこと。(広辞苑)

 自分をへりくだった表現だと百歩譲っても、愚かで、取るに足らない身の人が政党の代表選挙に出馬するなど政治もナメられたものです。しかもこの選挙、勝てば内閣総理大臣になるのですから罪は深い。「どうしてここまで民意とかけはなれたことができるのか。多くの国民が、あぜんとしているに違いない」という朝日新聞の社説は説得力があります。 そこで、今回は小沢一郎さんが民主党代表選挙に出馬するという、この問題に関する本日付けの新聞の社説をチェックしてみました。

 まず見出しです。■朝日/小沢氏出馬へ――あいた口がふさがらない■毎日/大義欠く小沢氏の出馬■読売/日本の針路を競う代表選に■日経/主導権争いだけの党代表選なら不毛だ■東京/「国のかたち」こそ争点だ――となっています。『政治とカネ』問題で、説明責任も決着も果していない人が、総理の椅子を狙うのは看過できないという点で各社共通しています。これは珍しいことですが、庶民感覚は無視できないからでしょう。

 さらに読売、毎日、東京の3社が共通しているのは、民主党が割れるのではないかという懸念です。「代表選は党を二分する争いになる見込みだ。党分裂含みの展開も予想され、今後、野党を巻き込んだ政界再編の動きも出てこよう」(読売)、「党分裂の可能性もはらむ、重大な岐路である」(毎日)、「負ければ小沢氏が民主党を割って出て、政界再編に発展する可能性も指摘される」(東京)と述べています。

 小沢氏批判をしながらも、政策で競うべきだという主張も目立ちます。「与党第1党の党首選は首相選びに直結する。『脱小沢』か『親小沢』かという権力争奪の多数派工作に堕することなく、あるべき日本の針路を論じ合って雌雄を決してほしい」(読売)、「日本経済は円高や株不安で景気の減速懸念が強まっている。長期的には公的債務が深刻だ。民主党は強い指導力で、これらの問題に解決の道筋をつけていかなければならない」(日経)、「財政危機が深刻な中で急激な円高、株安で経済が動揺するかつてない厳しい状況に日本は追い込まれている。そんな中で政治の混乱が加速し、限られた貴重な時間が空費されるならば、政治の自殺行為に等しい」(毎日)。

 小沢氏擁立に至る経過で毎日は痛烈な批判をしています。「かつての自民党に優るとも劣らない国民不在の調整ぶりも問題だ」と。朝日は「ほぼ1年前、新しい政治が始まることを期待して有権者は一票を投じた。その思いを踏みにじるにもほどがあるではないか。しょせん民主党も同じ穴のむじな、古い政治の体現者だったか」と揶揄しています。

 「政権交代の果実よりも混乱が目立つ中、首相、小沢氏、鳩山氏という新鮮味に乏しい3氏が主役を演じた抗争劇に国民の目は冷ややかだろう。政策不在の多数派工作が過熱すれば失望感はいよいよ深まり、党の政策担当能力への疑問も強まろう。民主党のみならず、日本政治が転落の間際にある中での代表選であるという自覚を強く求めたい」(毎日)という、結びは私も同感でした。

 紙数の関係でこの程度にとどめますが、全体としてみるならば小沢氏批判が色濃く出ています。返す刀で、小沢氏を擁立した鳩山氏への批判も噴出しています。「自民党政治はごめんだ」という国民の思いに、民主党はどう応えきれるのでしょうか。

★脈絡のないきょうの一行
山口県防府市で186歳の男性が戸籍上で生存。坂本龍馬より年上だってね。すごいぞ。