水久保文明(JCJ会員 元毎日新聞労組書記 千代田区労協事務局次長)「喝!」は誰になすべきか 10/08/06
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「ヘボやんの独り言」より転載 http://96k.blog98.fc2.com/
きょうは、65回目の「ヒロシマ」の日。核兵器の廃絶は亡くなっていった無辜の人々のためにも、なさねばならない課題。しっかり肝に銘じたいものです。
あのオウム真理教とたたかった辛口評論家の江川紹子さんが、TBSの「サンデーモーニング」を降板させられたことがネットやスポーツ紙などで話題になっています。野球評論家の張本勲さんとのやりとりが取りざたされていますが、TBSは21年前のあのときと同じような過ちを犯しているのではないかという思いが強まってなりません。
事件の発端は以下のようなことのようです。
5月23日放送のTBS「サンデーモーニング」のコーナー「御意見番スポーツ」で、張本勲さんがプロ野球・楽天の岩隈久志投手の途中降板について、エースは最後までマウンドを守るべきだと主張し、これに批判的な「喝」を入れました。これに対し、レギュラー出演者の江川紹子さんが「えー!」と異議を唱え、「無理をして出られなくなっても困る」と番組中に反論。このときのやりとりについて張本勲氏が不快感を示し、江川さんの降板を要求したといいます。これを受けてTBSは2人の関係がこじれたとして、江川さんに出演見合わせを求めたというものです。江川さんが6月18日、ツイッターで内幕を書き込み、明るみに出たといいます。
この番組は随分前に私も見たことがありますが、張本さんがスポーツ選手らに発する「一喝」が面白い。大沢親分こと野球解説者の大沢昭(おおさわあきら)さんとの掛け合いで、野球だけに限らずスポーツ全般を取り上げています。問題となったこの番組は見ていませんが、張本さんの「喝」に対して異論を唱えることはあっていいことだと思います。張本氏や大沢氏の主張が全て正しいとは思わないからです。むしろ江川さんは張本氏らの主張に反対する人たちの意見を代表しているかもしれません。その意味ではバランスを取った発言だったともいえます。にもかかわらず、TBSは張本氏側の意向を取り入れて、江川さんの出演を取りやめたのです。
こういうことが、TBSにかつてありました。いわゆる「TBSビデオ問題」といわれるもので、1989年10月26日に、TBSのワイドショー番組『3時にあいましょう』のスタッフが、坂本堤弁護士がオウム真理教を批判するインタビュー映像をオウム真理教幹部に見せ、放送を中止し9日後の11月4日に起きた同弁護士一家拉致・殺害事件の発端となったとされる事件です。
紙数がありませんのでこの事件の経過などは省略しますが、この問題が起きて以降TBSは何回かの検証番組を行いながら、同じことを繰り返さないと内外に宣言しました。ところが、今回も同じようなことになっているのではないかと思えてなりません。江川さんの発言が気に入らないという張本氏の主張を〝丸呑み〟して、片一方を降板させてしまったというやり方は、21年前のあれとあまりにも似ているからです。
ここで私は敢えて張本氏の批判はしません。自分の主張に異議を唱えた人への反論は許されていいことで、その人と一緒に番組に出たくないという気持ちも(その人の度量の問題を強く疑いますが)分からないではないからです。問題は、それを言われたときTBSが受け入れてしまったことです。これはもう一種の言論抑圧で、報道機関としては明らかに誤りだと思うのです。「喝」を入れられるのは、TBSの方ではないでしょうか。
★脈絡のないきょうの一行
核廃絶は「死力を尽くして遂行しなくてはならない責務」と秋葉忠利広島市長。拍手。
夏休みで、来週はお休みにさせていただきます。猛暑のなか、お身体ご自愛下さい。