水久保文明(JCJ会員 元毎日新聞労組書記 千代田区労協事務局次長)密約大国ニッポン 10/03/12

 

「ヘボやんの独り言」より転載 http://96k.blog98.fc2.com/

 

 「オーストラリアの日本研究者ガバン・マコーマック氏は、日本には憲法が2つあると指摘している(『空虚な楽園』)。日本国憲法と、日米安保である。統治の体系を保障する日米安保は歴代政府にとって、まさに『第二の憲法』であった。その正統性を侵されかねない密約の存在は一切認めない。これが、戦後日本外交を貫いてきた論調だった。」(3月10日付け毎日新聞朝刊)

 二つの憲法というこの指摘、驚くほどズシッときます。まさに戦後日本の歴史はそうだったといえるのではないでしょうか。それも安保の方が優先されてきた、そう断言してもよさそうです。それをメディアが〝後押し〟していることも、摩訶不思議な現象です。

 その典型ともいえるのが普天間基地移設問題です。沖縄県民の思いと、昨年の総選挙の民意は「普天間基地ノー」でした。それが外交にストレートに反映できない、不思議の国ニッポン。国民は普天間基地はいらない、といっているのですから政府はアメリカにそう伝えるだけのことではありませんか。

 なぜそんな簡単なことができないのか。憲法より安保が優先されているからとしか考えようがありません。それをメディアが後押ししているこの現実を、どう見ればいいのでしょうか。不条理と非現実の地下世界の夢の中へと落ちていった、不思議の国のアリスはどう見るでしょうか。

 翻って、この国は国内も密約だらけです。企業献金がその最たるものです。活字にならない(できない)密約があるからこそ、企業は政治家にカネを出すのです。〝一銭にもならないところへカネを出す〟経営者など、いるわけはありません。最近、かなりうやむや風になってきた、西松建設と民主党・小沢一郎幹事長の間にも、間違いなく密約があったはずです。核持ち込み密約や沖縄密約もさることながら、この西松・小沢密約問題にも国会はメスを入れてほしいものです。

 この国は「密約大国」と言えそうですが、核や沖縄だけではなく、実はもっととてつもなく巨大な日米間の密約があるのではないか、私はそう疑ってやみません。これが杞憂であればよいのですが。

★脈絡のないきょうの一行
大雪のなかでも高知でサクラ開花の知らせ。春はすぐそこだぞー。