視角/ 丸山重威 (関東学院大学教授) (JCJジャーナリストより転載)13/10/20

 

「秘密保護法」

 

 有識者報告から反対運動が続いてきた「秘密保全法制」が「特定秘密保護法案」として、臨時国会の焦点に急浮上してきた。既に継続審議になっている「国家安全保障会議設置法案」とセットで成立を目指すらしい▼しかし、パブコメを求めた「概要」と、与党のプロジェクトチームに出した「法案」と、内容が違っていたりするいい加減さだが、「Stop!秘密保全法共同行動」も、急遽「Stop!秘密保護法共同行動」に名前を変え、院内集会、街頭宣伝、議員要請、リーフレット配布と忙しく動いている▼与党の中からも疑問が出て、反対の動きが広がる中で、推進派は「知る権利を入れよう」「報道の自由も…」と「落としどころ」の修正を小出しにして切り崩しを図っている。国会議員への適用も決まっているが、これもどこかで外すのか? つばぜり合いの神経戦に入っている▼だが、どう適用除外を作っても、肝心の「特定秘密」とは誰がどういう基準で、どう指定するのか、その保護と違反の摘発をどうするのかは、仮に基準を作っても、それをどう決めても抽象的だ。情報公開請求の回答は、検討過程まで全部黒塗り。「何が秘密か。それは秘密」ということだ。結局、行政機関の長に「白紙委任」することになる。「この法律は治安維持法以上。国会の活動を奪う点でナチの授権法と同じ」というのも誇張ではない▼知らないうちに、戦前のような暗い時代を引き寄せてしまっていいのか。議員に働きかけよう、電話やFAXで訴えよう。いま憲法運動の正念場だ。