仲築間卓蔵/連載「六日のあやめ 十日の菊」(30)「
国として認めていない国の著作権は 保護されないんだって /07/12/20
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「国として認めていない国」の著作権は保護されないんだって
マスコミ関連九条の会連絡会主催の『“忠臣蔵”と九条・そして歌と望年』の集い(12月14日)の日。東京地裁721号法廷に立ち寄った。
友人が 代表を務めている「カナリオ企画」(北朝鮮の映像作品の日本国内での管理を まかされている)が、「番組内で北朝鮮映画の映像を無断で流された」として、 日本テレビとフジテレビに対して“著作権侵害”を訴えた裁判の判決公判日 だったからだ。 TBSはすでに著作権を認めて対応してきている。
争点は、前述のように「北朝鮮の著作物は、日本の著作権法による保護を 受けるか」であった。
「文学的及び美術的著作物の保護に関するベルヌ条約」というのがある。
日本は1975年に加入、北朝鮮は2003年に加入している。
裁判が始まったのは06年3月。弁論終結は今年の9月である。この間、 裁判所は和解を提案しているが、日本テレビとフジテレビは「社のポリシー」 だとして和解を拒否している。裁判長は交代し、判決日も引き延ばされたとい う経過があるようだ。
判決は主文だけだから、あっという間に終わった。 被告は別紙映画目録記載の映画を放送してはならない、に対して「却下する」。
被告は550万円などの金員を支払え、に対して「請求をいずれも棄却する」。
である。
「国として認めていない国の著作権を保護する条約上の義務が発生していると
いうことはできない」と裁判所はいう。 台湾も未承認国だが・・・、「台湾は“関税地域”だから」という理由で著作 権を認めている。
中国が、アニメキャラクターを使用して問題になったが、例えば、『どらえもん』だ。北朝鮮が「日本の裁判所の判断に従って」勝手に使用したらどうなるのだろうか。日本の著作権者にとって由々しき問題である。
今年4月、アメリカの音楽エージェントは北朝鮮の音楽作品『鳩よ高く飛べ』
をCD、DVD契約したという。
5月のカンヌ映画祭では、北朝鮮の映画『ある女子学生の日記』が公開された。
来年2月には、ニューヨークフィルが平壌で公演するという。
6カ国協議が、紆余曲折しながらも何センチづつかすすんでいるようだが,文化面ではかなりの速さで交流がすすんでいる。国交正常化は、あらゆる角度から「風」を吹かせることが大切なのではなかろうか,「拉致問題」にしても、そのような中 で自ずと解決するのではなかろうか。
日本の裁判所は、日本国政府の対北「強行政策」を見ながら判断したのだろうが、 ここでも外国に笑われることになりそうである。
いま この国の「品格」があらた めて問われているときだけに、裁判所もテレビ局も、「文化国家らしい」対処をして ほしいものだと、つくづく思わせられた721号法廷だった。