仲築間卓蔵/連載「六日のあやめ 十日の菊」(24) /フジテレビ系『報道2001』の歴史認識 /07/02/26

わが耳を疑った
           恥ずかしささえ覚えた
           フジテレビ系『報道2001』の歴史認識

2月25日(日)
フジテレビ『報道2001』を見た
ラテ欄には「慰安婦決議の米議員が生出演 日本の誇りはどこに」とあった
米議員とは日系下院議員 マイケル・ホンダ氏である。中継の生出演だ。

いま 米議会下院は 日本政府に対して「従軍慰安婦」問題で公式謝罪を求める決議案を審議中である。その最中の企画だ。
出演は ホンダしのほか山本一太(参院議員 自民) 稲田朋美(衆院議員 自民)
前原誠司(衆院議員 民主) 桜井よしこ そしてコメンテーター竹村健一。
キャスターというか司会は黒岩某と女性アシスタント。

司会の男女は はじめっから「従軍慰安婦」について否定的な発言である。
番組の意図はみえみえである。 

ホンダ議員は
第二次大戦中 日系人が強制収容所に入れられたこと。戦後 大統領が謝罪したことを話しながら 「決議案は反日的なものではない むしろ両国間の絆を固めることになる」「河野洋平官房長官談話(1993年 「従軍慰安婦として数多の苦痛を経験され 心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に 心からのお詫びと反省」を表明)以降 その内容を変えようとする議員がいる アジア女性基金があるというが 民間のものだ」「政府として謝罪することだ」
と決議案の趣旨を説明していた。

だが 出演者は入れ替わり立ち代わり
「論理矛盾がある あまりに感情的だ」(山本一太)
「内容は客観的事実でない それで謝れとはメチャクチャ」(稲田朋美)
「防衛研究所から資料がみつかって変わった(と言いながら) 日本は主権国家 内政干渉になる」(前原誠司)
「河野談話は政治的なもの 事実がなかったことを 日本は甘い読みで謝ってしまった」(桜井よしこ)
「アメリカは中国には多くの議員がいっているが 日本にきた議員はすくない(根回しが足りない?という意味か)」(竹村健一)
などなど 番組司会者 アシスタントともども従軍慰安婦問題否定のオンパレードだった。

従軍慰安婦に関する旧日本軍関係資料は すでに数多く開示され 歴史的事実として認識されているにもかかわらず 中学校の歴史教科書から削除された。
歴史認識が あらためて問われている時だけに 『報道2001』のとりあげ方に恥ずかしささえおぼえてしまったのだ。
フジテレビ系「納豆ダイエット」のウソもさることながら 歴史的事実の歪曲は 報道機関として厳に慎まなければならないことだろう。
この日の視聴率は5.6パーセント 単純計算で(全国ネットだと)560万人が「ウソ」を聞かされたことになる。
テレビの影響は おそろしい。